2024年 4月10日:機能性表示食品の問題点、雇用保険法の改正
第213回国会 衆議院厚生労働委員会 第11号
○堤委員 立憲民主党の堤かなめです。 初めに、機能性食品について質問させていただきます。 これまでも、国民の命と健康を守るという立場から、我が党の何人もの議員が質疑を行っています。吉田統彦議員は、今回の事案が起きる数年前から、健康被害が起きる可能性について警鐘を鳴らしてきました。また、西村智奈美議員や早稲田ゆき議員が原因究明や安全性の自己点検について的確にただしています。さらに、山井和則議員、大西健介議員、柚木道義議員、井坂信彦議員などが機能性表示食品の健康被害の報告の義務化を強く求めてきました。今日も、早稲田議員から、これを受けて、政府による何らかの改正がなされるということも聞いております。 このような先輩、同僚議員の質問を踏まえ、なるべく重ならないよう、以下質問したいと思っておりますので、よろしくお願いします。 まず、相談体制の強化でございます。 健康被害の報道によって不安に駆られた消費者が小林製薬に電話をしてもつながらない、一週間、何度もかけ続けているが全く応答がないといった声があると聞いていますが、現在の状況はどうなのでしょうか。 また、消費者庁、厚生労働省合同コールセンターを設置したとのことですが、こちらはすぐにつながるのでしょうか。 また、健康被害は海外にも残念ながら広がっています。海外の被害者からの相談に対応できる体制はできているのでしょうか。お聞かせください。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 コールセンターへのお尋ねがございました。 まず、健康被害の相談体制といたしまして、小林製薬の方で現在窓口を設けておりまして、これは三月二十二日に設置をされております。二十九日からは夜の九時まで延長して対応しているというふうに伺っております。 また、海外への対応につきましても、小林製薬の方で一義的に責任を持って対応するものと考えておりますが、ホームページ等におきまして、消費者向けに多言語での情報発信、これを行っているというふうに承知をしております。 一方で、厚生労働省の取組でございますが、消費者庁と合同で、幅広く国民の皆様と事業者の方からの不安にお応えするために、三月二十九日にコールセンターを設けさせていただき、こちらも夜の九時まで、土日祝日も開いております。応答率ですが、一時的に、報道などが流れますと殺到することもあるとは聞いておりますが、応答率はほぼ一〇〇%に近く、受けられているというふうに承知をしております。 また、海外の方向けには、消費者庁及び厚生労働省のホームページにおいて、リーフレットを多言語で今掲載をさせていただいております。 また、よくある御質問として厚生労働省ホームページに、コールセンターで受けられるような内容をもう既にアップをしておりますので、こういったことで対応してまいりたいと思っております。
○堤委員 ありがとうございます。引き続き対応をよろしくお願いします。 次に、検査、治療の費用負担などについてです。 先週金曜日、四月五日の本委員会において柚木議員が、小林製薬の紅こうじ関連製品を摂取した全ての方々に対して検査を受けてほしい、こういう広報を是非厚労省として、小林製薬や大阪市とも連携して行っていただきたいが、いかがかとの質問に対して、武見大臣は、服用されていた方々に対しては、やはり医療機関への診断、治療等に関わる対応をお勧めしているところと答弁されました。 では、この診断のための検査や治療の費用は誰の負担になるのでしょうか。小林製薬に御負担いただけるのでしょうか。お聞きします。
○大坪政府参考人 お答え申し上げます。 今回の事案に関する健康被害の検査、受診等でございますが、まずホームページの中で、対象の製品を摂取されている方、体調不良を感じましたら、直ちに摂取を中止していただきたいということ、また医療機関を受診していただきたいということは、ホームページで既に注意喚起をさせていただいております。 また、対象の三製品、これを摂取された方々の医療機関の受診につきましては、無症状の患者様に対する診療を含め、喫食歴等から医師が必要と判断し、実施した場合には、保険診療の対象といたしますということを既にお示しをさせていただきました。 先生御指摘の、小林製薬が診療や検査等の費用を負担するかどうか、これについては小林製薬の方で判断されるものでありまして、厚生労働省の方から何か申し上げるものではないというふうに承知をしております。
○堤委員 やはりニュースを見て自分は大丈夫なんだろうかと不安になっておられる方々には、一日も早く医療機関で検査や治療を受けていただきたいと私も思います。しかし、経済的理由からちゅうちょしておられる方もいらっしゃるかもしれません。保険適用ということですが、やはり無償になるように、政府としても責任があると思いますので、是非よろしくお願いいたします。 次に、制度の見直しについてお聞きします。 この事案をきっかけとして、機能性表示食品という制度そのものへの様々な懸念が浮上してきています。 まず、機能性表示食品制度では、もう皆さん言われていますが、国が安全性と機能性を審査する特保、特定保健用食品とは異なり、事業者が食品の安全性と健康への効果、機能性ですね、についての根拠となる資料などを一式そろえて国に提出すれば販売できます。 この制度について、吉田議員は、そもそも制度が甘過ぎると従前からただしています。また、早稲田議員の本日の質問でも、有意差が出るまで何度も試験を繰り返すとか、有意差が出そうかどうかを考えて試験をデザインするとか、とんでもない事例も紹介されています。 これらの質疑を踏まえて、私も、安全性や機能性を担保するには、届出制ではなく許可制にすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○工藤副大臣 お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、機能性表示食品は、食品としての安全性を確保するために、まず食品衛生法をしっかり導入して、及び、同法に基づく各種基準を遵守することを前提に、機能性関与成分の保健的、強調表示するに当たって、特保のような許可制とは異なり、安全性と有効性について国の審査を受けず、事業者の責任で科学的根拠等を届出、公表する制度であります。 機能性関与成分の安全性については、届出、販売開始時は、食経験や安全性に関する既存情報の調査、又は動物や人を用いての安全性試験の実施、医薬品との相互関係の評価を求めており、届出後は、健康被害情報の情報収集、評価、これは事業者でありますが、求めております。 いずれにせよ、本事案に対応した機能性表示食品制度の在り方については、製造過程における安全性の担保、健康被害情報の報告ルール等について、専門家による検討の場を早急に立ち上げ、何度も申し上げますが、五月末までに方向性を取りまとめるべく、スピード感を持って取り組んでまいります。
○堤委員 事後チェックが一割しか対象としていないというふうにお聞きしましたけれども、本日、早稲田議員のとんでもないケースもありましたけれども、それをチェックするのがどのくらいできているのか。事後チェックはどのくらいできているのか、ちょっと通告しておりませんが、レクでお答えになっておられましたので、お願いいたします。
○依田政府参考人 お答え申し上げます。 機能性表示食品制度、委員御指摘のとおり、これは届出制で、科学的根拠を基にあらかじめ届出、販売をするという制度でございまして、事後チェック機能を有効に活用するということが肝要だと思っております。 表示の裏づけとなります成分あるいは含有量がきちっと入っているのかといった買上げ調査、あるいは成分の分析調査、こういったものを事後的に行っております。買上げ調査につきましては、直近ですと百件ぐらい行っております。 引き続き、事後チェック機能をきっちり機能させるべく、適切に制度の運用を図ってまいりたいと存じます。
○堤委員 そして、事後チェックで問題が分かった、科学的根拠が乏しいということが分かったとした場合にどうなるんですかね。撤回するというようなことを促すことしかできないというふうに聞いていますけれども、いかがでしょうか。
○依田政府参考人 お答え申し上げます。 基本的に、届出でございますので、届出者の発意により届出を撤回し、販売を中止するということをまず確認をさせていただいておりますけれども、明らかに食品表示基準違反ということであれば、これはまだ当方として実績がございませんけれども、食品表示基準違反という形で、食品表示法に基づく行政措置も視野に適切に運用していく、こういう法的構成になっていると認識しております。
○堤委員 昨日の毎日新聞が報道していましたけれども、機能性表示食品の二割が、科学的根拠が乏しいことなどを理由に表示を撤回したということです。やはりこれも、一割しか事後チェックができていないので、九割についてどうなのかと非常に疑問が残るところだと思います。 参議院の川田龍平議員も、機能性は製造販売業者が届ければよいというだけで、査読つき論文には、世界中の学者から尊敬を集める学会誌に掲載されたものもあれば、名ばかりのものもあると指摘しています。つまり、査読つきの論文があるからといって、安全性や機能性が担保されたことにはならないということです。 今回の事案で、そもそもの制度が甘かったこと、経済性を優先して制度設計してしまったことを真摯に反省すべきだと思います。再発防止のために、届出制から許可制にすべきと強く要望しておきます。 それでは、資料の一を御覧ください。まず、一段目の下線部のところですけれども、この政策はアベノミクスの第三の矢、規制緩和による経済成長戦略の一つです、政治主導であっという間に設立され、消費者の利益のためというよりも経済のための制度であると言えますというふうにコメントがございます。 このような政策、さらに、先週金曜日、四月五日ですが、柚木議員の質疑で驚きの事実が明らかとなりました。小林製薬の自民党への献金が三十四年で千三百九十一万円、まさに猛烈献金というふうに報道しているところもありました。さらに、安倍元総理が代表だった政党支部にも、十二年間で三百十二万円の献金がなされています。 通告しておりませんが、武見大臣にお聞きいたします。 このような小林製薬から自民党への政治献金は、機能性表示食品制度のスピード設立と無関係だと言えるのでしょうか。また、国民の目からは、賄賂性がある、癒着の温床だと見えるのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○武見国務大臣 ちょっと今、政府の方におりますので、党の案件について直接発言することは控えさせていただきたいと思います。 また、小林製薬によるそうした献金が行われていたということについて、私は全く知りませんでした。
○堤委員 先週、柚木委員からも指摘があったので、今は御存じではないかと思いますけれども。 次に行きたいと思いますが、資料の二の新聞記事を御覧ください。首相、活動の自由、政治献金見直し阻むとなっております、見出しが。赤線を引いておりますので、そこを御覧いただければと思います。 政治活動の自由は、憲法二十一条にある表現の自由が根拠となると、一橋大学の憲法学の教授の江藤教授のコメントでございます。歴史的には、権力を監視する出版の自由がルーツで、政治家にとっての自由として発展したものではないと記されています。つまり、権力を監視する市民の政治活動の自由であったものが、いつの間にか、まさに真逆の権力者の自由、政治家の自由にすり替えられているのではないでしょうか。 岸田総理は、また、八幡製鉄政治献金事件を引き合いに、会社は政治的行為をなす自由を有する、政治献金もまさにその自由の一環と答弁されていますが、この最高裁判決では、実は、弊害に対処する方途は立法政策にまつとしています。すなわち、政治が決断すれば企業・団体献金を禁止することができる、憲法上も許されるということです。 さて、これも通告しておりませんが、武見大臣にお聞きいたします。 武見大臣は、献金や勉強会の会費として過去三年間で少なくとも一億円を受け取ったと報道されていますが、間違いございませんでしょうか。
○武見国務大臣 細かい数字は覚えておりませんけれども、御支援をいただいていることは事実であります。
○堤委員 まさに桁違いの猛烈献金ではないかと思います。 また、政治資金の寄附の自由、政治献金の自由により、金権政治や政治腐敗などの弊害が生まれているという認識はお持ちでしょうか。もしお持ちでないならば、その理由を、武見大臣、お聞かせください。
○武見国務大臣 政治献金という形も、基本はやはり、表現の自由という、憲法で保障された自由に基づく自由の一つというふうに私も理解をしているところであります。 これが実際に民主主義に基づく自由として運用されたときに社会にどういう影響を及ぼすかということは、我々も常に考えなければいけないわけであります。実際にもし問題があると認識されれば、それは特に立法府において、今、政治資金規正法についても御議論をいただいているというふうに承知をしておりますので、その中でしっかりと御議論をしていただくことを私は期待しております。
○堤委員 弊害があるというのは、この小林製薬の事案でも、やはり国民の皆様も弊害があるということをかなり認識されてきているのではないかと思います。資力のある企業を普通の消費者の命や健康よりも優先するというような構図は、これが多額の政治献金などによってやはり左右されてしまっている、政治をゆがめてしまっている、この構図は明らかだと思います。是非きちんとした政治改革案を期待したいと思いますけれども、内閣の重鎮の武見大臣の今の御答弁ではちょっと期待できないのではないかなという正直な感想を持たざるを得ませんでした。 それでは次に、雇用保険法の改正についてお聞きいたします。 まず、国民の負担増についてです。 この法律は、保険料を引き上げるものになっています。引き上げた場合、どの程度の負担になるか、試算をさせていただきました。 資料の三を御覧くださいませ。育児休業給付に係る保険料の負担増の試算です。 結論としては、保険料率を千分の四を千分の五に引き上げた場合の被保険者一人当たりの負担増、年間ですけれども、約二千三百円になるということですが、これで間違いないでしょうか。
○山田政府参考人 お答えいたします。 御指摘の保険料負担の増加については、本法案が成立した暁に、今回導入する仕組みの下で、労働政策審議会の意見も聞いて、実際に保険料率を弾力的に調整できるかを毎年度確認することになります。 現時点で具体的なそういった負担額をお示しすることは困難ですけれども、その上で、我々の方で、令和五年毎月勤労統計調査における就業形態計、調査産業計の労働者一人当たりの平均の月間現金給与総額というのは約三十三万円となっておりますが、これを例に御説明いたしますと、労働者自身の月間の保険料負担の増額分は約百六十円となり、これを先生お示しいただいた年間の数字に引き直すと、機械的に十二倍すると、約二千円ということになります。
○堤委員 今、年間約二千円の負担になるということでございました。先ほど阿部委員の方からも、保険料を払っても、例えば非正規の女性などは育児休業をなかなか取れないということで、払うだけ払って、やらずぼったくりになるんじゃないかというお話もございました。その上に、さらにこうやって年間二千円程度の負担になるということです。 また、子育て支援金も、早稲田議員など我が党の議員が、これも負担増だというふうに繰り返してまいりました。しかし、岸田総理は、増税というのは何としても避けたいということで、こういった公的医療保険に子育て支援を潜り込ませて、賃上げや歳出改革によって実質的な負担は生じないと繰り返し主張されてきました。しかし、保険料として徴収するという意味では、負担であることに変わりはありません。 ですから、国民の皆さんはそう簡単にだまされないと思います。私も支援者から、負担増にならないと言っていますけれども、おかしいですよねとよく聞かれます。もちろん、それはおかしいですよ、自民党さんのごまかしじゃないでしょうかとお答えしています。 この育児休業給付の保険料も同じようなごまかしになっていないでしょうか。今引き上げると言ったら、またニュースになって、国民の怒りを買って、更に自民党の支持率が下がってしまうので、今は、当面の間は引き上げないとしたのではないかと疑わざるを得ません。(発言する者あり)下がり切っているということですけれども、まだまだだと思います。もっと実態が分かれば、もっと国民の皆さんの理解が進めば、私はもっと下がるんじゃないかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 また、どういう基準でそもそも、国庫負担率ですね、国民ではなく政府、税金で、先ほども阿部委員からも、もっと国庫負担率を上げてメリットを感じられる雇用保険制度にすべきではないかというお話がありまして、本当に私もそうだと思いました。そもそも、どういう基準で国庫負担率を決めているのでしょうか。介護給付のように国庫負担率が八十分の一と低く抑えられたままのものもあって、極めて恣意的なように感じますけれども、違いますでしょうか。
○山田政府参考人 雇用保険制度は基本的に社会保険方式を取っていて、その給付は主としては被保険者である労働者とその使用者が負担する保険料を財源として運営されておりますが、雇用保険の保険事故であります失業というものについては、政府の経済政策、産業政策、雇用政策とは全く無縁とは言えず、政府がその責任の一端を担う、そういう考え方から、一部の給付については税財源である一般会計によって国庫負担が行われております。 まず、求職者給付の国庫負担については、雇用情勢及び雇用保険財政の状況が悪化している場合については四分の一、そのような状況にない場合は四十分の一とし、別途、財政状況を踏まえて機動的に国庫を、繰り入れることのできる仕組みを設けております。 一方で、育児休業給付及び介護休業給付については、失業に準ずるリスクに対処するという観点から、求職者給付の国庫負担割合の四分の一の半分である八分の一を原則としております。 国庫負担割合に関する客観的なルールが存在するものではございませんが、それぞれの給付の性格に対し政府が担うべき責任の程度を勘案して、適切に設定されてきたものと考えております。
○堤委員 国庫負担をどう決めるかという客観的なルールがないというお答えがございました。 武見大臣、これも通告しておりませんが、政治主導で大臣としてお答えいただければと思います。 働く世代、子育て世代の方々の負担増は、少子化対策と逆行するのではないかと思います。保険料の引上げではなく国庫負担で賄うべきかと思いますが、いかがでしょうか。
○武見国務大臣 やはり雇用保険という社会保険方式の中で、関連する保険給付として今回新たな給付を行わせていただいているわけでございまして、保険の枠組みの中での給付ということで、その財源についても保険料を財源とする、この中で必要とする分野については、その時々の雇用情勢であるとか雇用保険の財政の状況というものを踏まえて国庫負担の負担分を考えるという、この考え方は現状においては妥当ではないかと思います。
○堤委員 現状において妥当ではないと私は思います。 次に、学生の雇用保険の加入についてお聞きいたします。 先ほどから、吉田議員からも働く大学院生への適用拡大ということがございましたし、阿部委員からもお話がありました。 私も、まずメリットを感じられる保険にするということが一番大事だと思いますけれども、今の制度はちょっと合理性がないというふうに思います。つまり、昼に働いて夜は大学に通う夜の学生は雇用保険に入れるけれども、一方、昼の学生はたとえ夜間に働いていても雇用保険には入れません。昼の学生と夜の学生で扱いが違うということです。 しかし、最近では、授業の昼夜開講制、フレックス制の大学が増えており、昨年度で五十八校となっています。実は、武見大臣は大学で教鞭を執られていたということですが、私も二十年近く大学の教員として働いておりました。私が勤めていた大学は、かなり前にこの制度、昼夜開講制を取り入れておりました。昼間の学生という概念自体がもう昭和のものになっているのではないかと思います。 にもかかわらず、武見大臣は、昼間の学生の本分は学業であり、アルバイトは臨時内職的なものと判断されると先日御答弁されて、先ほどもそのように答弁されていました。正直、現状を御存じないのかと驚かざるを得ません。武見大臣には先日から申し上げにくいことばかり申しておりますけれども、世襲で何不自由なくお育ちになったお方のお考えではないかと思ってしまいます。 資料四、新聞記事を御覧ください。私立の大学生の経済事情は本当に苦しいということです。例えば、ここに下線を引いていますけれども、首都圏の私立大学に二〇二三年度入学した学生の受験から入学までの費用が、下宿生の場合で前年比二・一%増の平均二百三十万、約二百三十万円余と過去最高を更新したということです。 また、国立の学生もやはり大変なんですね。国立の学生の授業料、これは私が学生時代は本当に安かったんですけれども、その後、三十年でおよそ一・三倍、一九九四年度のおよそ四十一万円から二〇二四年度のおよそ五十四万円と一・三倍になったということです。 つまり、自民党政権下の三十年、実質賃金は上がらないのに授業料は一・三倍になった、そして、その結果、貸与型の奨学金、いわば借金を抱える学生が全学生の三割にもなっています。具体的には、一人当たりの平均総額は、無利子の第一種奨学金が二百十六万円、有利子が三百三十七万円です。つまり、三割の学生が二、三百万の奨学金という名の借金を背負っているということです。 ですから、そもそも、学生が学業に専念できる体制を国として整えることが最も大事だと思います。立憲民主党は、国公立大学の授業料を無償化し、私立大学生や専門学生に対しても国公立大学と同程度の負担軽減を掲げ、政府にその実現を求めてきました。 しかし、もし万一、今の政権が続くとすれば、こういったことの実現可能性は非常に低いので、まずは、学生がそういう、やはり雇用保険に入れるように、昼と夜の学生で違うという取扱いはおかしいと思いますが、いかがでしょうか。
○武見国務大臣 やはり、私どもは今、雇用保険という枠組みの中で学生というものを位置づけて議論をさせていただいているわけであります。 したがって、まずは、雇用保険の在り方というのは社会保険方式であって、その保険と給付の中で実際にサービスが提供されるということになります。 そして、学生については、やはり学生が経済的な不安なく学業に専念できるようにすることの重要性というのは私も十分理解をしております。拙い教員ではありましたけれども、実際に大学で教鞭を執って、学生の生活実態など、特にゼミの学生などは非常に親しくなりますから、その生活環境などについても深く知ることができましたけれども、こうした学生の立場というものについてもできるだけ雇用保険という枠組みの中で配慮をするということは、実際に、先ほどから答弁させていただきますように、配慮はさせていただいているつもりであります。 ただ、基本的には、学生は学業が本分であって、特に昼間学生についてはそういう趣旨に基づいて、ただいま申し上げましたような雇用保険制度の趣旨にはなかなかちょっとなじまない、難しいかなというふうに思います。 この法案が成立をした暁には、雇用保険の適用拡大を円滑に施行して、その施行状況を適切に把握をして、改正の影響などについてはそこで検証させていただきたいというふうに思います。
○堤委員 時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。